個性的な風味が魅力!冬に活躍する食材・春菊に含まれている栄養素とは?
春菊お好きですか?私は子供の頃は春菊が嫌いでした。大人になりビールを嗜むようになってから、春菊の風味の良さに気づき好きな食材のひとつになったような気がします。風味そのものも好きなのですが「体に良さそう」という雰囲気があるのも好きな理由のひとつなのかもしれません。冬に旬を迎える春菊は、この時期に体が求めている栄養素がたっぷり含まれていました。
春菊の旬は?
春菊の旬は11月~3月です。旬の食材は栄養価も高くなるため、積極的に食卓に取り入れるのがおすすめ!春菊の原産地は地中海沿岸で、戦国時代に日本へ伝わりました。食用として全国に広まったのは、江戸時代と言われています。
春菊は平食材
五性にあてはめると春菊は平食材です。平食材は冷えやのぼせを気にせずに食べられるため、体に影響を与えにくいというメリットがあります。漢方においては気の巡りを良くする効果があるとか。食生活アドバイザーの資格を取得できたら、漢方についても学んでみたいです。
春菊の栄養素は?
春菊は緑黄色野菜です。体の調子を整えてくれる栄養素がたっぷりと含まれていますよー!
バランスよく栄養を摂取することは大切であることはわかっていても、それに沿って献立を考えるのは大変ですよね。いや、大変どころか面倒です!そのときは彩り良い食卓を意識してみると、バランス良く摂取しやすくなりますよ♪次に春菊に含まれている栄養素について紹介します。
βカロテン
緑黄色野菜に含まれている栄養素について語るうえでかかせない栄養素です。βカロテンは体内で必要な分だけビタミンAに変わるので、脂溶性ビタミンが持つ過剰摂取による症状をあまり気にしなくて良いのが魅力的なポイントです。ビタミンAの特筆すべき働きは抗酸化作用。免疫力向上やがんの原因となる酸化抑制のサポートをします。
ビタミンE
ビタミンEも抗酸化作用を持ちます。脂溶性ビタミンなので炒めたりドレッシングと一緒に摂取したりすることで、吸収率はさらに高まるでしょう。
温活においては体の隅々まで血液を行き渡らせることがとても大切。いわゆる血行促進ですね!ビタミンEは毛細血管を拡張させる働きもあるため、血行促進に繋がります。
肌の艶を良くしたり、女性ホルモンの生成をサポートさせることから若返りのビタミンとも呼ばれています。
ビタミンK
こちらのコラムを読んでいる方は、薄々気がついているかもしれません。そうです、止血のビタミンです。血液凝固の働きをメインとしていることから、この別名がつけられるようになりました。しかしほかにも動脈の石灰化を抑制したり、丈夫な骨作りをサポートしたりする働きも担います。動脈が石灰化すると血管はしなやかさを失い、損傷を受けやすくなります。
健康的な体を維持するためには、丈夫な骨を維持することは重要です。丈夫な骨作りをサポートするビタミンKは大切ですね!
ビタミンB2
ビタミンB群は元気に日々の生活を送るために必要な栄養素が含まれています。水溶性ビタミンのため、過剰分は体外に排出されますよ。(過剰症の心配はあまりないということです)
ビタミンB2は発育のビタミンとも呼ばれ、皮膚や髪の毛の細胞生成をサポートします。エネルギー代謝の働きの担っていて、特に脂質代謝が得意です。体内で酸化した脂質コレステロールや中性脂肪などを分解しますよ♪
葉酸
貧血予防に効果が期待できるのが葉酸の魅力。ビタミンB12と共に赤血球生成に携わっていることから、造血のビタミンとも呼ばれています。「はたらく細胞」という漫画を読んで感じたのですが、赤血球はとっても大切。赤血球は全身に酸素を運ぶという、重要ミッションを担っています。
酸素が十分に行き渡らなくなると、疲れやすくなったり注意力散漫になったりと日常生活に支障をきたします。さらに症状が進行すると体調不良を引き起こすため注意が必要です。
ビタミンC
個人的にはしっかりと摂っておきたい栄養素だと考えています。ビタミンA・ビタミンC・ビタミンEはビタミン界のエースという呼び名があります。それはいずれも抗酸化作用を持つためです。この3つのビタミンを一緒に摂取することで、吸収率はより高まるでしょう。
体内の酸化はわかり易く例えると「サビ」です。このサビの進行を少しでも抑えるために、抗酸化作用を持つ栄養素の摂取が推奨されています。
カリウム
むくみやすいと感じる私にとって、カリウムも常に気にしている栄養素です。カリウムはミネラルの一種。ミネラルは体の調子を整える働きをします。
カリウムの主な働きは、体内にある余分な水分・塩分の排出です。余分な水分・塩分が排出されることでむくみ予防や血圧調整につながります。ほかにも心不全や不整脈を予防したり、筋肉の働きを正常に戻したりする効果も期待できます。
カルシウム
カルシウムもミネラルの一種です。ミネラルは体内で作ることができないため、日々の食事の中で取り入れる必要があります。カルシウムは骨や歯の形成のほかに、ホルモン分泌に携わっています。神経伝達を正常に導くサポートもするそうです。神経伝達の働きを正常に保つことは、自立神経を整えることにも繋がります。
鉄
春菊には鉄も含まれています。貧血が気になる方にとっては、特に気になる栄養素ですよね!ちなみに鉄分を重点的に摂取したいのであれば、野菜なら小松菜や枝豆がおすすめです。海藻類なら干しひじきが良いでしょう。鉄は全身に酸素を運ぶ立役者となるヘモグロビンの構成にもかかせない栄養素です。
aピネン、ペリルアルデヒド
春菊が持つ香り成分がこの2つです。aピネンはみょうがにも含まれている成分で、食欲促進・血行促進の効果があります。ペリルアルデヒドはしそにも含まれている成分です。抗菌作用や食欲促進の効果が期待できます。
春菊は生で食べられる?
少しクセが強い食材という印象がある春菊ですが、生の状態でもおいしく食べられます。インターネットで検索してみても、生の春菊を使ったレシピがたくさん出てきますよね♪生で食べるのであれば、やはり旬のものがおすすめです!時間が経つと乾燥により食感が悪くなってしまうので、加熱しない際は購入したその日に食べるのが良いでしょう。新鮮な春菊を生で食べるとビタミンCや葉酸などの栄養素を摂りやすくなります。
春菊の名前の由来は?
冬に旬を迎えるにもかかわらず、なぜ春菊と呼ばれているのか気になりませんか?それは春菊の習性が理由です。春になると花が咲き、葉の形が菊に似ていることからこの名前がつけられるようになりました。同じような理由で関西では菊菜と呼ばれています。地域によって呼び名が変わるようですね!
おいしい春菊の選び方
春菊を選ぶ際には、まず葉に注目してみましょう。葉の色は濃いもの、みずみずしさを感じるようなツヤ、ハリがあるものを選ぶのがおすすめです。みずみずしいものは、切り口を見てもわかります。切り口が変色しているものは避けたほうが良いでしょう。生で食べる際には茎が細く、葉が小さいものを選ぶと食べやすいです。
春菊の保存方法のコツは?
購入してきたままの状態で冷蔵庫に入れると、すぐにしなびてしまいます。少しでも鮮度を保つためのコツはひとつ、乾燥を防ぐことです。湿らせたキッチンペーパーや新聞紙などで茎の部分だけを包みます。葉の部分は乾いたキッチンペーパーや新聞紙で包みましょう。茎と葉をそれぞれ包んだら、そのままの状態でポリ袋に入れて、立てた状態で冷蔵保存すると鮮度を保てやすくなります。
▼あらかじめ冷凍保存されたものなら時短調理にも!
春菊は冷凍できる?
購入してきてすぐに使用しない場合は、冷凍保存しておきましょう。下処理を丁寧に行えば、調理に使いやすくなります。しっかりと葉を洗い、水分を拭き取ります。冷凍する前に水分を拭き取ることで葉同士がくっつきにくくなりますよ。
水分を拭き取ったら食べやすい長さにカットし、茎と葉をわけてからジップ付きの冷凍用保存袋に葉と茎を入れ空気を抜いて封をして冷凍庫へ入れましょう。冷凍保存することで鮮度を保てるだけではなく、加熱時に火が通りやすくなります。
春菊で日々の食卓に風味と栄養をプラス!
鍋の具材にしたりおひたしにしたり、かきあげにしたりサラダにしたりと、香り高い春菊はどのような調理方法でも存在感がありアクセントとなります。栄養価も高いので体調を崩しやすい時期にも、しっかりとサポートしてくれるでしょう。生で食べるときには少しだけ春菊の茎や葉に注目してみるのもおすすめ。ぜひさまざまな調理方法で、風味豊かな春菊を堪能してみてくださいねー!