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自律神経は乱れる?乱れる理由と整えるためのポイント9つを紹介

「何となく調子が良くない」「最近、疲れがとれにくくなった」このような症状が続いていたら、自律神経が乱れているサインかもしれません。体が発しているサインを見逃さないようにしましょう。本コラムでは自律神経が乱れる理由や整えるためのポイントを紹介します。

自律神経とは?

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寝ているときも呼吸を続けている、暑いときは汗をかいて体を冷やす、寒くなったら震えて体温をあげようとする、食べたら消化するために胃や腸が働くなど、これらは全て自律神経が生命維持するために自動的に行っています。常に変化する外部の環境に対応できているのは自律神経のおかげです。

交感神経と副交感神経の2種がバランスをとり、24時間休まずに体内環境を維持しています。

体内には大きくわけて2種類の神経があります。それは脳から腰まで束のようにつながる中枢神経と、中枢神経からすみずみまで行き渡っている末梢神経です。末梢神経のひとつが、今回紹介する自律神経です。

自律神経が乱れるとどうなる?

交感神経と副交感神経はそれぞれ働きが異なります。この2つのスイッチの切り替えが上手にできないことが、自律神経の乱れの原因です。自律神経が乱れるとめまいや動悸、冷え、むくみなどの症状を引き起こします。情緒不安定になったり、イライラしやすくなるのも症状としてあげられます。

自律神経の乱れは年々、低年齢化しているそうです。自律神経が乱れるとNK細胞の働きも弱くなってしまいます。NK細胞の働きが弱くなると、外部から入るウイルスやがん細胞の撃退もできなくなってしまうため体調を崩しやすくなるでしょう。

自律神経が乱れる理由は?

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自律神経の乱れ=メンタルの不調と考える方もいるでしょう。しかし自律神経の乱れはメンタルが原因だけではありません。日々の生活や骨格のゆがみなどが原因になることもあります。

デスクワークが多い方は自律神経が乱れやすい傾向です。脳や眼の疲れにより引き起こす場合もあれば、骨格のゆがみや血行が悪くなることで引き起こす場合もあります。自律神経の乱れを引き起こす原因は次のとおりです。

ストレス

完璧を求めすぎてしまったり、心にゆとりがなかったりなども原因のひとつです。怒りや不安感もストレスとなるでしょう。そしてストレスはメンタル的なものだけではありません。気温や騒音、匂い、環境の変化(ポジティブな内容であっても)でもストレスとなります。

免疫機能と自律神経はストレスに弱いです。慢性的なストレスを抱えると免疫機能の働きは弱くなり、自律神経は乱れはじめます。自律神経と免疫機能はとても深くかかわっています。ストレスをなくすことは難しいため、上手につきあう方法を見つけることが大切です。

不規則な生活

交感神経は日中に、副交感神経は夕方から活発になります。それぞれ活発になる時間帯が変わるため、昼夜逆転した生活はどうしても自律神経の乱れにつながってしまいます。

1日24時間に対し、体内時計は1日25時間周期で活動しています。このズレは体内で自然に調整可能です。しかし不規則な生活を続けていると、この調整ができなくなりズレが大きくなってしまいます。

骨格のゆがみ

骨格のゆがみも自律神経の乱れの原因のひとつです。姿勢が悪くなると骨格がゆがみ、脊椎が圧迫されます。脊椎が圧迫されることにより、自律神経が機能しなくなってしまいます。

ほかにも姿勢が悪くなることで呼吸が浅くなり、体内の酸素が足りなくなるのも自律神経の乱れの原因です。体内の酸素が少なくなると、交感神経が優位になる時間が長くなってしまいます。

天候の影響

気圧の変化や急激な気温差、季節の変わり目にも自律神経が乱れやすくなります。吐き気や頭痛、めまいなどの症状が現れやすくなる方もいるでしょう。天候の影響により交感神経が優位になる時間が長くなったり、内耳のバランスが乱れたりするのが原因です。

ホルモンバランスの変化

ホルモンバランスの変化は自律神経に大きな影響を与えます。ホルモンバランスの乱れは女性特有の症状ではありません。年齢と共にホルモンバランスは崩れやすくなるため、生活習慣などでリカバリーする必要があるでしょう。

また男性は30代から、女性は40代から副交感神経の働きが弱くなり始めます。副交感神経の働きが弱くなると血流が悪くなり、疲れも取れにくくなるでしょう。10代、20代は睡眠時間が短くても回復が早い傾向にあります。これは疲れをとる副交感神経の働きが活発であることが理由です。

疾患が理由のことも

自律神経の乱れは疾患が理由のこともあります。無理せずに受診するのも大切です。あくまでも目安ですが、不調が2週間続くようであれば無理せずに受診したほうが良いでしょう。

またうつ病と自律神経の乱れによる症状は似ていますが、原因は異なります。この違いは自律神経外来で測定し、判断することも可能です。

自律神経が乱れていないか症状をチェック!

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自律神経が乱れると起こりやすい症状をピックアップしました。自律神経の乱れは更年期障害の症状とも似ています。更年期障害だと思ってさまざまな方法でアプローチしていても改善せず、実は自律神経が乱れていたということもあるようです。

次のような症状が現れていたら自律神経が乱れている可能性があります。

  • 睡眠時間を十分に取っているのに疲れが抜けない
  • 食欲が湧かない日が続く
  • 便秘・下痢・腹痛などが続いたり起きたりすることが頻繁にある
  • 頭痛・めまい・動悸などがたびたび起きる
  • 異常に汗をかく
  • 不安になったりイライラしたりすることが多い
  • 手足が震えることやしびれを感じることがある
  • 肩こり、腰痛が慢性的に続く
  • 眠れない日が続く
  • 天気で体調を崩しやすい
  • 集中力が続かない

自律神経の乱れと更年期障害は改善させるためのアプローチ方法が変わります。しかしこの2つは全くの無関係とも言い切れません。自律神経の乱れにより更年期障害の症状に拍車がかかることもあります。

自律神経を整えるためのポイント9つ

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次に自律神経を整えるためのポイントを紹介します。自律神経が整うことで得られるメリットはたくさんあります。血行が良くなったり、腸の働きが活発になったりと温活や腸活にも効果的です。また肝臓の働きや脳の働きも活性化します。

血行が良くなると温活につながるだけではなく、摂取した栄養が体のすみずみまで行き渡るようになります。腸の働きが良くなるとセロトニン(幸せホルモン)が分泌される環境が整います。肝臓の働きが活性化すると疲れにくくなるでしょう。脳の活性化は集中力UPにつながります。自律神経のバランスを整えることは体の調子を整えることにつながっています。

自律神経が乱れている方は、交感神経が優位になっている時間が長い傾向です。副交感神経のスイッチを入れるためのポイントを取り入れる必要があるでしょう。しかし副交感神経が優位になりすぎると、起立性調整障害やうつ症状を引き起こしたりアレルギー症状が起きやすくなったりします。やはりバランスがとても大切です。

1.睡眠のリズムを整える

睡眠のリズムを整えることは、自律神経を整えることにつながります。まず朝起きたら太陽の光を浴びましょう。太陽の光を浴びることで体内のスイッチが切り替えられセロトニン(幸せホルモン)が分泌されます。このセロトニンは夕方以降にメラトニン(睡眠ホルモン)を分泌するために必要です。

質の良い睡眠を得るために、寝る前の習慣も見直してみましょう。寝る直前まで何かを食べていると、睡眠の質を下げてしまいます。なるべく消化できている状態になってから眠りにつくことが大切です。消化するまでに要する時間は3~5時間と言われています。

交感神経が優位なまま眠ると起きたときに疲れが残っていたり、目覚めが悪かったりします。眠る直前までスマートフォンなどを見ることも交感神経を刺激する原因のひとつです。

2.ストレッチをして血行を良くする

眠る前にストレッチして、その日の疲れやコリをほぐしましょう。ストレッチは副交感神経に働きかけます。筋肉をゆるめるように無理をせず、痛気持ちいいくらいがベストです。

ストレッチ習慣を身につけることと合わせて、日々の姿勢を見直すことも自律神経を整えることにつながります。下を向く時間が長いと肩から下の筋肉がこわばり、骨格も歪みやすくなります。デスクワークの方はこまめに首や肩のストレッチをしましょう。

3.水分をしっかり摂る

自律神経を整えるために、水分をしっかり摂ることは大切です。水分を摂ることで血行が促進され、自律神経が整いやすくなるためです。たまごが先かにわとりが先かのような関係になりますが、自律神経が整うと血行促進され、血行促進されると自律神経が整います。逆もしかりです。

水分は1~1.5リットルの水を少しずつ摂る習慣をつけましょう。1度に摂取できる水分量はコップ1杯分くらいです。大量の水を一気に飲むのではなく、少しずつ飲みます。体の60%は水分でできていることからもわかるように、水分はとても大切です。水を飲むことで高ぶっている気持ちを落ち着かせる効果もあります。

特におすすめなのが、朝に飲む一杯の白湯です。白湯を飲むことで自律神経のスイッチが切り替わります。休息していた腸が起き出し、排便を促す効果も期待できます。冷たい水は逆効果になることもあるため、白湯がおすすめです。

4.食事のバランスを整える

規則正しい食生活や食事のバランスを整えることは大切です。食事のときは次の4つのポイントを意識しましょう。

  1. しっかりと噛んで味わう
  2. 量よりも質(腹8分目が理想)
  3. 寝る直前は食べない
  4. なるべく決まった時間に食事する

そして日々の献立で取り入れて欲しいのが味噌汁です。1日1杯の味噌汁を飲むことで血行が促進されたり、副交感神経が活性化されたりと体にさまざまな効果をもたらします。ビタミンB群や葉酸、カルシウムなどさまざまな栄養素が含まれているのも味噌の魅力です。

ストレスを抱えると食欲がなくなる方もいるでしょう。それは交感神経が活発になっていることが理由です。交感神経が優位になると体は完全にアクティブモードに切り替わります。体を動かし何か起きたときに瞬時に対応できる体勢を整えるために、不要な動きと判断した胃腸の働きを抑制させます。このためストレスを抱えると食欲不振や消化不良、便秘などが起きてしまうのです。

5.呼吸を意識する

人は平常時、1分間に12回くらいのペースで呼吸しています。意識せずに呼吸していますが、自分の意思を反映させることも可能です。呼吸が浅いと感じたら、深呼吸しましょう。ため息は幸せが逃げるという言葉もありますが、自律神経を整えるためにはため息も大切です。ため息をつくことではりつめた心と体をリラックスさせる効果が期待できます。

自律神経の乱れが原因の動悸も呼吸で改善できるでしょう。少し上を向いて鼻から息を吸う(3秒)、口から息を吐く(6秒)を意識して呼吸します。背筋を伸ばして行うことがポイントです。下を向く時間が多いと心臓が圧迫され動悸を起こしやすくなります。

6.笑う

笑うことや涙を流すことは自律神経を整えることにつながります。笑うと交感神経のスイッチが、涙を流すと副交感神経のスイッチが入ります。スイッチの切り替えはストレス発散にも効果的です。

笑うことは自律神経を整えるだけではなく、NK細胞の働きが活性化され免疫力UPにもつながります。口角をあげるだけでもOKです。顔の筋肉がほぐれると気持ちがリラックスし、副交感神経の働きが高まります。

7.好きな香りでリラックス

香りで気持ちを落ち着かせるのも効果的です。ラベンダーやカモミール、サンダルウッドなどはリラックス効果が期待できるでしょう。香りによってそれぞれ効果は異なります。まずは効果は気にせずに好きな香りで心をゆるめるのがおすすめです。

またペットと触れ合うことも自律神経を整えることにつながります。触れ合うことでオキシトシン(愛情ホルモン)が分泌され、交感神経が落ち着き副交感神経が働くためです。誰かと楽しく会話することでもオキシトシンは分泌されます。

8.お風呂に浸かってリラックスする

1日の終わりにお風呂に浸かることも自律神経を整えるためのポイントです。お風呂に浸かることで心と体がリラックスしたり、眠りにつくために最適な体温になったりなどのメリットを得られます。

入浴は寝る1時間30分~2時間前がベストです。少しぬるいと感じる40℃前後のお湯に15~20分ほど浸かりましょう。お湯の温度が高すぎると交感神経のスイッチが入ってしまうため注意が必要です。

9.首をあたためる

疲れを感じているときや冷えが気になるときなど、ぜひ首をあたためてください。首をあたためることで、副交感神経が働きリラックスできます。首や肩のコリが気になる方にもおすすめです。

眠りにつく約30分くらい前に首をあたためると、体が就寝モードに入りやすくなります。

自律神経を整える栄養素は?

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自律神経とは乱れるものです。大切なのは自律神経の乱れをなるべく軽くすること、乱れたときに立ち直るための行動をすることです。自律神経を整えるために必要な栄養素を紹介します。

自律神経を整えるために必要なのはたんぱく質です。たんぱく質には動物性と植物性がありますが、後者が適しています。動物性たんぱく質は脂肪も多いので、サラダやフルーツなども一緒に摂りましょう。

ビタミンA・C・Eは抗酸化作用を持つため、自律神経の老化スピードを遅らせます。脳神経の働きをサポートするビタミンB群を摂取することで、自律神経の働きを正常化させることにつながるでしょう。

ビタミンCは抗ストレスホルモンを分泌するために必要な栄養素です。ストレスにより乱れやすい自律神経を守ることにつながります。

糖質の過剰摂取に注意

スイーツやパン、ラーメンなどに糖質は多く含まれています。量を気にせずに摂取すると、糖質過多になる場合もあるため注意が必要です。

糖質を多く摂取すると、血糖値を抑えるためにインスリンが分泌されます。インスリンを分泌させる指令を出しているのが副交感神経です。急激な血糖値上昇が繰り返されると、指令を出す副交感神経が疲れてしまいます。副交感神経の疲労が自律神経の乱れを引き起こすこともあるのです。

しかし糖質を極端に避ける必要はありません。脳にとって糖質は大切なエネルギー源です。

自律神経を整えて心も体も元気に

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自律神経を整えることは健康的な心と体を維持することにつながります。大切なのは自律神経が乱れたときに、立ち直る方法を身につけることです。季節の変わり目やストレスを抱えているときに、なんとなく調子が悪いという方は自律神経が乱れている可能性があります。

ぜひ本コラムで紹介している自律神経を整えるポイントを実践してみてください。

自律神経は真面目な方ほど乱れやすい傾向にあります。目標達成は100点満点ではなくても大丈夫!気楽にのぞむようにしましょう。

投稿者

YU-KI
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食べること、お酒を飲むことが大好きなアラフォー女です。好きな旅行を 楽しむために少しだけ健康的な生活に興味を持ち始めました。体を温めること、腸活の素晴らしさをのんびり記録したいです♪

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